マンガ『いやはや熱海くん』の3巻を読んだのだが、前回より間が空いていたため、なにを味わって読んでいたかもわからないまま、
読み終えてしまった。
これはもう一度本棚から1、2巻を取り出して読み直すしかない。
表紙の熱海くんにしても、作中の熱海くんにしても、透き通ったような美男子。でもいざ俳優さんとかで考えると誰になるんだろう。
そんな美男子の熱海くんは、
惚れやすい。
だが、あれこれ距離感が縮まっての惚れたとかではなく、そのスイッチは軽く突然に入る。
そして、熱海くんは自分のことなのに、
自分の気持ちを理解していない。
熱海くんだけでなく作中のメインの登場人物は、
自分の気持ちに芽生えたものにある意味で衝動的に行動しているのに、
「この気持ちってなんなんだろう?」って
なっている。
でも、その気持ちと同時多発的にそれに則った行動も起きるわけで、そこを熱海くんは突いてくる。
自分の行いに対しても、相手の行いに対しても。自分の中にに芽生えた気持ちにしても、相手の中に芽生えた気持ちにしても。
その上で、熱海くんは判断をしてすすんでいく。
そこには、その気持ちを「恋」「悲しみ」と周りが杓子定規に嵌めるにわけでもなく、
本人が「恋だと思います」と言うなら、
そうなんだろうと受け止めて、
違うと言えば、そうなんだろうと受け止めて。
だからその人もすすんでいける。
表紙の熱海くんに惹かれましたが、
それよりも、噛んで噛んで腑に落ちる、
「気持ち」のマンガです。